エンジニア転職で職務経歴書を書くポイントを解説。使用言語・技術、担当工程、プロジェクト、役割、実績の書き方から、SES・インフラ・クラウド・PM・PL経験の伝え方、自己PRやNG例まで紹介します。
エンジニア転職では、職務経歴書が重要な選考材料になります。
「プロジェクト経験はあるけど、どう書けばいい?」
「使用言語を並べるだけで大丈夫?」
「SESで案件が多くてまとめ方が分からない」
と悩むエンジニアもいるでしょう。
エンジニアの職務経歴書では、勤務先や経験年数だけではなく、
どんなシステムに関わったのか
どの技術を使ったのか
どの工程を担当したのか
どんな役割を担ったのか
まで具体的に伝えることが大切です。
職務経歴書では「エンジニア経験5年」ではなく、その5年間で何ができるようになったのかを採用担当者へ伝えましょう。
この記事では、エンジニア転職で職務経歴書を書くポイントや、経験を伝える方法について解説します。
エンジニア転職では、同じ経験年数でもスキルが大きく異なることがあります。
たとえば、どちらも「Java経験3年」だったとしても、
実装・テストを中心に担当した人
と、
基本設計から実装・テストまで担当した人
では経験が違います。
そのため採用担当者は、経験年数だけではなく具体的な仕事内容まで確認します。
自分が何を経験し、転職先でどのように活かせるのかを分かりやすく伝えることが重要です。
職務経歴書では、主に次のような内容を整理します。
職務要約
勤務先・在籍期間
プロジェクト概要
担当業務
担当工程
使用技術
開発環境
チーム規模
自分の役割
実績・工夫したこと
保有資格
自己PR
特にエンジニアの場合は、プロジェクトごとの経験を整理するとスキルが伝わりやすくなります。
職務経歴書の最初には、これまでの経験を簡潔にまとめた職務要約を書きます。
たとえば、
「ITエンジニアとして5年間、業務システムの開発に従事。Javaを中心に開発・テストを経験し、直近では基本設計にも携わっている」
という形です。
職務経歴書をすべて読まなくても、
何年経験しているのか
何を経験してきたのか
何が得意なのか
が分かる内容を意識しましょう。
複数のプロジェクトを経験している場合は、案件ごとに整理すると分かりやすくなります。
たとえば、
期間:2024年4月~2025年3月
案件:業務システム開発
担当工程:基本設計・詳細設計・実装・テスト
使用技術:Java、Spring Boot、SQL
チーム規模:8名
役割:開発メンバー
といった形です。
採用担当者が、
「この人はどのような環境で何を経験してきたのか」
を確認しやすくなります。
エンジニア転職では、技術経験が重要です。
たとえば、
Java
だけではなく、
Java/Spring Boot/MySQL/AWS
など、実務で利用した技術を整理しましょう。
ほかにも、
言語
フレームワーク
データベース
OS
クラウド
開発ツール
などに分ける方法があります。
ただし、少し触っただけの技術まで「できます」と書くのは避けましょう。
面接では実際の経験について質問される可能性があります。
エンジニア転職では、担当工程も重要です。
たとえば、
要件定義
↓
基本設計
↓
詳細設計
↓
実装
↓
テスト
↓
運用・保守
のどこまで経験しているのかを記載します。
「システム開発を担当」
だけでは、どの工程を経験したのか分かりません。
使用技術と同じくらい「どの工程まで一人で担当できるのか」を伝えることが重要です。
特に上流工程へのキャリアアップを目指す場合は、設計や顧客との打ち合わせ経験なども具体的に書きましょう。
同じプロジェクトに参加していても、担当した役割は人によって異なります。
たとえば、
開発メンバー
サブリーダー
PL
PM
などです。
リーダー経験がある場合は、
何人のチームを担当したのか
どのような管理を行ったのか
まで記載すると経験が伝わりやすくなります。
正式なPL経験がなくても、
「新人メンバーのフォローを担当」
「コードレビューを担当」
「進捗確認を行った」
などの経験があれば整理してみましょう。
職務経歴書が、
「開発を担当しました」
「テストを担当しました」
だけになってしまうと、自分の強みが伝わりにくくなります。
可能であれば、
何を改善したのか
どんな問題を解決したのか
チームへどのように貢献したのか
まで書きましょう。
たとえば、
「テスト作業を効率化するために手順を見直した」
「既存コードを改善して保守しやすくした」
「新人向けの手順書を作成した」
などです。
大きな成果でなくても問題ありません。
普段の仕事で工夫したことを振り返ってみましょう。
実績を分かりやすくする方法の一つが数字です。
たとえば、
「チームをまとめた」
より、
「5名の開発チームでリーダーを担当」
の方が具体的です。
ほかにも、
プロジェクト人数
担当した機能数
作業時間の削減
など、数字で説明できる部分があれば活用しましょう。
ただし、正確に説明できない数字を無理に作る必要はありません。
SESエンジニアの場合、
「勤務先ではなく客先で仕事をしているから書きにくい」
と感じることがあります。
基本的には所属企業の職歴を書いたうえで、参画したプロジェクトごとに経験を整理すると分かりやすくなります。
重要なのは、
「SES企業で5年間勤務」
だけで終わらせないことです。
その5年間で、
どんな案件へ参画したのか
どの技術を使ったのか
どの工程を経験したのか
どんな役割だったのか
まで整理しましょう。
SESでは、短期間で複数の案件へ参画していることがあります。
すべてを同じ文章量で細かく書くと、職務経歴書が読みづらくなる場合があります。
その場合は、
転職先に関係する経験
長期間担当した案件
自分の強みを伝えられる案件
を中心に詳しく書きましょう。
似たような短期案件については、情報を整理して簡潔にまとめる方法もあります。
インフラエンジニアの場合は、
サーバー
ネットワーク
クラウド
OS
ミドルウェア
などの経験を整理します。
さらに、
監視
運用
構築
設計
のどこまで経験しているかも重要です。
たとえば、
「AWS経験あり」
だけではなく、
「AWSを利用したインフラ環境の設計・構築を担当」
など、どのように利用したのかまで書きましょう。
クラウド経験をアピールする場合も、サービス名だけでは十分ではありません。
たとえば、
「AWSを使用」
だけではなく、
どのサービスを利用したのか
設計・構築・運用のどこを担当したのか
どのようなシステムだったのか
まで整理します。
資格を取得している場合は、資格欄にも記載しましょう。
資格と実務経験の両方があれば、より具体的にスキルを伝えやすくなります。
PM・PL経験がある場合は、技術だけではなくマネジメント経験も記載します。
たとえば、
チーム人数
スケジュール管理
進捗管理
課題管理
顧客折衝
メンバー育成
などです。
「PLを担当」と書くだけでは、どの程度のマネジメントを経験したのか分かりません。
具体的な役割まで書きましょう。
自己PRでは、
「コミュニケーション能力があります」
「責任感があります」
といった抽象的な内容だけではなく、実際の経験と結びつけることが重要です。
たとえば、
「プロジェクト内で認識のズレを減らすため、進捗や課題をこまめに共有することを意識してきました」
というように、具体的な行動を説明します。
エンジニアの自己PRでは、
技術力
問題解決力
コミュニケーション
マネジメント
学習意欲
などから、自分の強みに合った内容を選びましょう。
転職理由を職務経歴書へ詳しく書く必要はありません。
ただし、応募先によって必要な場合や、短期間で転職を繰り返している場合などは簡潔に説明するケースもあります。
転職理由については、面接でも聞かれる可能性が高いため、
「今の会社が嫌だから」
ではなく、
「今後どのようなキャリアを目指したいのか」
につなげて説明できるよう準備しておきましょう。
「Java、Python、AWS、Linux」
だけでは、それぞれをどの程度扱えるのか分かりません。
「システム開発を担当」
だけでは担当工程や役割が伝わりません。
情報を詰め込みすぎると、重要な経験が分かりにくくなります。
面接で詳しく質問されたときに説明できなくなる可能性があります。
技術担当者だけでなく、人事担当者が読む可能性もあります。
分かりやすさも意識しましょう。
すべての企業へ同じ職務経歴書を提出するより、応募する求人に合わせて強調するポイントを調整する方法があります。
たとえばPM候補の求人なら、
リーダー経験
顧客折衝
進捗管理
を分かりやすくします。
クラウドエンジニア求人なら、
AWS・Azureなどの経験
インフラ設計・構築
を目立たせます。
経歴自体を変える必要はありません。
求人で求められている経験と、自分の強みがつながるように整理しましょう。
転職で年収アップを目指す場合、
「現在の年収がいくらか」
だけではなく、
「どんな価値を提供できるエンジニアなのか」
を伝えることが重要です。
特に、
上流工程
PM・PL
専門性
顧客折衝
改善実績
などの経験がある場合は、具体的に記載しましょう。
自分では当たり前だと思っている経験が、転職市場では評価される可能性もあります。
生成AIを職務経歴書の作成補助に使う方法もあります。
たとえば、
文章を読みやすく整理する
誤字脱字を確認する
長い文章を簡潔にする
といった使い方です。
ただし、AIが作った文章をそのまま提出するのは注意しましょう。
実際には経験していない内容が追加されたり、自分では説明できない表現になったりする可能性があります。
また、勤務先や顧客、プロジェクトに関する機密情報・個人情報を外部サービスへ入力しないよう注意が必要です。
最終的には自分で内容を確認し、面接で説明できる職務経歴書にしましょう。
「特別な実績がない」
と悩むエンジニアもいるでしょう。
しかし、実績は大きなプロジェクトを成功させた経験だけではありません。
たとえば、
作業を効率化した
エラーの原因を調査した
後輩をサポートした
ドキュメントを改善した
コードレビューを担当した
なども経験です。
普段の仕事で、
「以前より良くするために何をしたか」
を振り返ってみましょう。
いきなり文章を書き始めるより、最初に経験を整理することをおすすめします。
たとえば、
① これまでの案件
② 使用した技術
③ 担当した工程
④ 自分の役割
⑤ 工夫・改善したこと
⑥ 成果
という順番で書き出します。
そのあと、応募する求人で求められている経験と照らし合わせます。
職務経歴書は「これまでやってきたことを全部書く書類」ではなく、「自分の経験が転職先でどう活かせるかを伝える書類」と考えるとまとめやすくなります。
自分だけで職務経歴書を作成すると、
「どの経験を強調すればいいのか分からない」
ことがあります。
エンジニア転職に詳しい転職エージェントでは、職務経歴書の添削を受けられる場合があります。
特に、
SESで案件が多い
上流工程へキャリアアップしたい
PM・PLを目指している
年収アップしたい
といった場合は、応募する求人に合わせて経験を整理することが重要です。
添削を受けた場合でも、最終的な内容は自分で確認しましょう。
職務経歴書が完成したら、提出前に確認します。
□ 誤字脱字がないか
□ 在籍期間・案件期間は正しいか
□ 使用技術は正しいか
□ 担当工程が分かるか
□ 自分の役割が伝わるか
□ 実績・工夫が書かれているか
□ 求人に関係する経験が分かりやすいか
□ 面接で説明できる内容になっているか
特に期間や技術については、履歴書との内容に矛盾がないか確認しましょう。
エンジニア転職の職務経歴書では、
使用技術
担当工程
プロジェクト
役割
実績
を具体的に書くことが重要です。
「Java経験5年」
「SESで開発を担当」
だけでは、実際に何ができるエンジニアなのか十分に伝わらない可能性があります。
プロジェクトごとに経験を整理し、
「どんな環境で」
「何を担当して」
「何ができるようになったのか」
まで伝えましょう。
採用担当者が職務経歴書を読んだときに「入社後にどんな仕事を任せられるエンジニアなのか」がイメージできる内容を目指すことがポイントです。
転職を考え始めた段階から経験を棚卸ししておけば、自分の市場価値や今後伸ばすべきスキルを考えるきっかけにもなります。