エンジニアの年収を上げる方法を解説。上流工程、専門性、PM・PL、資格、社内昇給、転職、フリーランスなど、ITエンジニアが収入アップを目指す7つの方法を紹介。20代・30代やSESエンジニアが意識したいポイントも解説します。
ITエンジニアとして働いていると、
「経験を積んでいるのに年収が上がらない」
「同じくらいの経験なのに、年収が高い人との違いは?」
「転職すれば年収アップできる?」
と考えることがあります。
エンジニアの年収は、経験年数だけで決まるわけではありません。
使用する技術、担当工程、専門性、役割、勤務する企業などによって大きく変わります。
そのため、同じ会社で経験年数を増やすだけでは、思うように年収が上がらないケースもあります。
エンジニアが年収を上げるには「経験年数を増やす」だけでなく、市場価値が上がる経験を意識して積むことが重要です。
この記事では、エンジニアが年収を上げる方法や、転職・キャリアアップで意識したいポイントを解説します。
エンジニアの年収には、さまざまな要素が関係します。
主なものとして、
実務経験
使用できる技術
担当工程
専門性
マネジメント経験
企業規模
業界
ポジション
などがあります。
たとえば、同じ「エンジニア経験5年」でも、
運用・保守を中心に5年間経験した人
と、
開発・設計・要件定義まで経験した人
では、転職市場での評価が異なる可能性があります。
大切なのは「何年働いたか」だけでなく、「その期間で何ができるようになったか」です。
年収アップを目指す方法の一つが、担当できる工程を広げることです。
たとえば開発エンジニアなら、
テスト・実装
↓
詳細設計
↓
基本設計
↓
要件定義
と担当範囲を広げていくキャリアがあります。
インフラエンジニアでも、
監視・運用
↓
構築
↓
設計
↓
要件定義
とステップアップできます。
上流工程になるほど顧客との調整やシステム全体を考える力が必要になるため、評価につながる可能性があります。
すべての技術を少しずつ覚えるだけでなく、自分の強みとなる専門領域を作ることも重要です。
たとえば、
クラウド
セキュリティ
AI・データ
バックエンド
インフラ
などです。
「何でも少しできます」
より、
「この分野なら実務でここまでできます」
と説明できる方が、強みを伝えやすくなります。
ただし、流行している技術を勉強するだけでは十分ではありません。
実際の業務でどのような経験を積めるかまで考えましょう。
技術だけでなく、マネジメント側へキャリアを広げる方法もあります。
PM・PLでは、
プロジェクト管理
メンバー管理
顧客折衝
スケジュール管理
品質管理
課題解決
などを担当します。
いきなり大規模プロジェクトのPMを目指す必要はありません。
まずは、
「後輩を指導する」
「小規模チームのリーダーを担当する」
「顧客との打ち合わせへ参加する」
など、現在の仕事で経験できることから始める方法もあります。
技術力に加えて「人やプロジェクトを動かせる経験」を持つことで、キャリアの選択肢を広げられます。
資格取得もスキルを証明する方法の一つです。
たとえば、
基本情報技術者
応用情報技術者
AWS関連資格
Azure関連資格
ネットワーク関連資格
などがあります。
ただし、
資格を取得すれば必ず年収が上がる
わけではありません。
エンジニア転職では実務経験を重視する企業も多いため、資格だけでなく業務経験と組み合わせることが重要です。
「資格+実務経験」で自分の専門性を説明できるようにしましょう。
年収を上げるために必ず転職する必要はありません。
現在の会社で、
昇給
昇進
役職変更
を目指す方法もあります。
まずは自社の評価制度を確認しましょう。
「どんな条件を満たせば昇給できるのか」
「PLになれば給与はいくら変わるのか」
「資格手当はあるのか」
などを把握します。
条件が明確で、数年以内に希望年収を目指せるのであれば、現在の会社に残ることも選択肢です。
現在の会社では大幅な昇給が難しい場合、転職によって年収アップを目指す方法があります。
同じ経験・スキルでも、企業によって評価や給与水準は異なります。
たとえば現在の会社では評価されていない、
上流工程の経験
クラウド経験
顧客折衝
PM・PL経験
などが、別の企業では高く評価される可能性があります。
また、転職活動をすることで、
「自分の経験ならどの程度の年収を狙えるのか」
を確認できます。
現在の給与だけを基準に自分の市場価値を判断しないことが大切です。
実務経験があるエンジニアなら、フリーランスという働き方も選択肢です。
フリーランスでは、自分の経験やスキルに合わせて案件へ参画します。
専門性や経験によっては、会社員より収入アップを目指せる可能性があります。
一方で、
案件が終了する可能性
収入が安定するとは限らない
税金や社会保険を自分で管理する
会社員と同じ福利厚生がない
などの注意点があります。
単純に案件単価だけを見て会社員より得だと判断するのは避けましょう。
年収アップを目指すうえで重要なのは、企業から評価される経験を持っていることです。
たとえば、
上流工程を経験している
専門性の高い技術を持っている
PM・PL経験がある
顧客折衝を経験している
チームをまとめた経験がある
自分の経験を具体的に説明できる
といった人です。
すべてに当てはまる必要はありません。
現在の強みを確認し、足りない経験を少しずつ増やしていきましょう。
反対に、経験年数が増えても年収が上がりにくいケースがあります。
たとえば、
同じ作業だけを長期間続けている
担当工程が広がっていない
自分の強みが分からない
市場価値を確認していない
会社の給与水準自体が低い
などです。
特に注意したいのが、
「長く働いていれば自然に年収が上がる」
と考えることです。
会社の給与制度によっては、経験を積んでも大幅な年収アップが難しいことがあります。
SESで働いているエンジニアでも年収アップは目指せます。
重要なのは、
SESで働いているかどうか
ではなく、
どんな経験を積んでいるか
です。
たとえば、
「Java案件を3年経験」
だけでなく、
「Javaを使用した業務システム開発で、基本設計からテストまで担当」
と説明できれば、経験を具体的に伝えられます。
現在のSES企業で、
「希望する案件へ移れない」
「上流工程を経験できない」
「経験が増えても給与が上がらない」
という場合は、転職を検討するタイミングかもしれません。
転職による年収アップ額は人によって異なります。
現在の年収、経験、スキル、職種、応募する企業などによって変わるため、
「転職すれば必ず100万円上がる」
とは言えません。
重要なのは、自分の経験ならどの程度の年収帯を狙えるのかを確認することです。
現在年収500万円だからといって、次も500万円前後とは限りません。
反対に、希望年収を高く設定しすぎると応募できる企業が少なくなることもあります。
年収アップを目指すなら、現在の給与ではなく「転職市場で自分の経験がいくらで評価されるか」を確認しましょう。
20代では、目先の年収だけでなく今後の市場価値を意識することが重要です。
たとえば、
設計経験を積む
クラウドを経験する
上流工程へ進む
小規模でもリーダーを経験する
などです。
年収が50万円高い会社を選ぶより、数年後に市場価値を高められる経験を積める会社を選んだ方が、長期的には年収を伸ばせる可能性があります。
30代では、経験年数だけでなく担当してきた役割も重要になります。
たとえば、
要件定義
基本設計
PM・PL
顧客折衝
マネジメント
後輩育成
などです。
「エンジニア歴10年」
だけではなく、
「10年間でどんな経験を積み、何を任されるようになったのか」
まで整理しましょう。
技術を極めるスペシャリスト型と、PM・PLなどへ進むマネジメント型のどちらを目指すのか考えることも大切です。
転職で年収アップを目指すなら、職務経歴書も重要です。
単純に、
「Java 5年」
「AWS 3年」
と書くだけでは経験が十分に伝わりません。
たとえば、
プロジェクトの内容
使用技術
担当工程
チーム人数
自分の役割
成果・改善したこと
まで具体的に整理します。
企業が知りたいのは、
「その技術を何年使ったか」
だけでなく、
「その経験を使って何ができるのか」
です。
年収アップを目的に転職すること自体は問題ありません。
ただし、年収だけで企業を選ぶと転職後に後悔する可能性があります。
たとえば、
「年収は100万円上がったけど残業が大幅に増えた」
「給与は高いけど希望する技術を使えない」
「年収は上がったけどキャリアにつながらない」
といったケースです。
求人を比較するときは、
年収
だけでなく、
仕事内容
担当工程
働き方
評価制度
キャリアパス
まで確認しましょう。
内定が出たあと、企業から提示された条件をそのまま受け入れるだけでなく、必要に応じて年収について確認することもできます。
ただし、
「もっと上げてください」
と根拠なく伝えるのではなく、
これまでの経験
現在の年収
他社の選考状況
担当できる業務
などをもとに話すことが重要です。
自分で交渉するのが難しい場合は、転職エージェントを通して条件交渉を行う方法もあります。
「自分の適正年収が分からない」
というエンジニアは少なくありません。
その場合は、エンジニア転職に詳しい転職エージェントへ相談する方法があります。
転職エージェントでは、
キャリア相談
求人紹介
職務経歴書の添削
面接対策
条件交渉
などのサポートを受けられます。
すぐに転職すると決めていなくても、自分の経験でどのような求人を狙えるのか確認することで、今後必要な経験を考える材料になります。
年収アップだけを目標にすると、短期的な判断になりやすくなります。
たとえば、
現在500万円
↓
転職して600万円
で終わりではありません。
その会社で経験を積んだあと、
「次にどんなポジションを目指せるのか」
まで考えることが重要です。
上流工程、クラウド、PM・PL、ITコンサル、スペシャリスト、フリーランスなど、エンジニアにはさまざまな選択肢があります。
「次の転職でいくら上げるか」だけでなく、「5年後にどんなエンジニアになれば年収を上げられるか」という視点を持ちましょう。
現在の状況を一度確認してみましょう。
① 自分の強みを説明できるか
② 担当工程が広がっているか
③ 専門性のある技術を持っているか
④ 市場価値を確認したことがあるか
⑤ 現在の会社で昇給できる可能性があるか
⑥ PM・PLなど次のキャリアを考えているか
⑦ 転職した場合の求人年収を確認したか
⑧ フリーランスも含めて働き方を比較したか
当てはまらない項目があれば、そこから改善していくことで年収アップにつながる可能性があります。
エンジニアが年収を上げる方法には、
上流工程を経験する
専門性を高める
PM・PLを目指す
資格を取得する
社内で昇給・昇進する
転職する
フリーランスを検討する
などがあります。
どの方法が正解かは、現在の経験や今後のキャリアによって異なります。
大切なのは、
「今の会社で給与を上げるにはどうするか」
だけで考えないことです。
まずは自分の経験・スキル・担当工程を整理して、現在の市場価値と今後目指したいキャリアを確認してみましょう